当社は昭和12年9月1日創業以来の歴史を持つ皮革製造の専門工場であります。 その間の変遷はウサギの毛皮製造に始まり、靴の底革、ロウケツ用革、茶利革、ヌメ革と主たる製造品目は変わってきているものの戦後は一貫してタンニン鞣による革つくりにこだわり続けております。
おかげさまで官需用も含め、鞄、ベルト、財布袋物はもとより靴用(甲革)あるいは建材用にと利用範囲が広がりつつあります。このタンニン鞣(なめし)という方法については本ホームページにてその製造工程を詳しく紹介しておりますので、じっくりとご覧ください。
当社の属する業界は、革を製造する素材メーカーとしては一般的ではありませんが、この機会に革に関する豆知識として、業界についても理解いただけたらと思います。
まず、皮から革へ加工(鞣す)する業者をタンナーといいます。そして鞣す行為をタンニングと言います。鞣される皮の種類は牛、豚、馬、羊、山羊、鹿、オーストリッチ、ワニ、蛇、鮫等々かなりの種類になります。そして、そのほとんどはブランド商品に代表されるようにファッションの先端を彩る主役の素材でもあるのです。もちろん私たちの日常生活の中でもきわめて密接にかつ重要な役割を果たしております。(靴、かばん、財布、ベルト、ハンドバッグ、等々はなんといっても革が一番です。)
たぶんほとんどの人が老若男女を問わず毎日のファッションアイテムの中に必ずひとつ、ふたつ皮革製品を身に着けるなり持っているはずです。にもかかわらず当社のような革製造工場の存在はあまり一般的ではなかったということは私どもの努力が足りなかったことに他なりません。
当社は上述したように革製造メーカー(タンナー)としてゆるぎない技術の積み重ねとその継承を日々認識しながら、取引先の皆様との革作り、物作りの原点を見据えて、日本発の革製品のブランド創生とそれに恥じない品質の維持安定の確立に邁進する企業として歩み続ける所存であります。
何はともあれ、あくまでも自然にこだわりを持ち、革作りに愛着を持った当社の革、 そして革製品を愛用していただけるよう益々精進していく所存です。ぜひともこのホームページからより革を理解し、革製品をより愛用して頂けるきっかけになることを切望いたします。